06/10/22

YAMANOTE TRIP

「必要なのは審美眼」

先日通し稽古が行われました。
10月7日から行われてきた自主稽古の成果を、香川から一時帰京する安田氏に見せるためのものです。
結果、現段階で大きく欠けているものが幾つか分かった気がしました。
その一つが巨大なキャラクター。日常的でない神話に出てくるようなある種類型的で、しかし様々な人格や状況を象徴し受け止めているキャラクターが今回の芝居には必要だということ。
それによって大きなイメージを描くことが可能になり、日常では通り過ぎてしまう哲学や人類の命題にまで想像が及ぶスケールの大きな演劇が出来るはず...。
きっと出来るはず...。
そんな仮説のもと本日は再び香川に旅立ってしまった安田氏以外のメンバーで自主稽古 !
青い鳥のワンシーンを作り直します。
でかい声で重たく動いてみたり、構図を気にしてみたり、キャラクターを立てるためにと様々に試行? 錯誤を繰り返すこと3時間強...。
台本1ページ分のシーンの稽古は何となく役者達の体力低下に伴いうじゃじゃけて終わりました...。
1ページに3時間....
うん
うん
泣かねえ
俺は泣かねえ
もうねえ
もうねえ
言葉に詰まるよ...
俺の「審美眼」! 鈍りすぎだろ〜〜〜〜!!!!
と胸のうちで吼えるだけ吼えてシーン後半へ...
さっき作った1ページ分のシーンを他の役者達に見せます。
すると
「良くなってるよ。前よりも良くなってる。」
そう、言われ..ました。
泣くね
正直泣く
...
そういえば
「仮説」って言葉、よく使うなあ稽古場で。
「うじゃじゃける」って一般的な言葉なんだろうか?

あらゆる合理性と、機能性と、効率を無視して稽古は続いていきます。
ちまちま、せこせこ生活してても、稽古時間は贅沢にたっぷり使う稽古場より野々下がお伝えしました。

06/10/20

YAMANOTE TRIP

「また光かっ!…恐怖です。」

こんにちは。女学生の集団に弱い、ちょいエロの名久井です。

今日は稽古場の外から失礼します。

歌舞伎町はホストが多いですな。只今、真夜中…何故か新宿歌舞伎町にいます。

「もっと光を!」これは、『ファウスト』の作者ゲーテが死ぬ間際、最後に言った言葉だそうです。この言葉の本意は僕にはわかりませんが、ゲーテ程の知識人でさえ、まだ見えないものがあったのか? 見たいものがあったのか?

ゲーテさん、ここ歌舞伎町では光が眩し過ぎて僕には逆に何もわからなくなります! まるで目潰し! 夜の闇のないのも、これまた恐怖です。

でも歌舞伎町で夜の闇を実感した時は東京も、それこそ日本も終わりかもなんて思ったりもします。

そういえば『青い鳥』ではチルチル・ミチルを導いていくのは、「光」です。彼女(女性らしい)は、チルチル・ミチルを様々な場所に引率して、様々なものを見せていきます。

ここ歌舞伎町の「光」はギラギラした“欲”に導いてくれそうです。歌舞伎町にいると「光」は女の子の集団かもって思えてしまう下世話な僕。いかんいかん! 明日も早いぞ俺っ!

明日もまた稽古場ではTRIPの「光」を探している猛者(?)がヨロヨロ、ウロウロしている事でしょう。みんな「もっと光を!」という眼でウロウロしている事でしょう。…これもまた恐怖です。

06/10/20

YAMANOTE TRIP

「Do you have DREAM ?」

夢。
皆さんは夢を見ますか?
私は結構見ます。しかも現実より面白い夢(笑)いつか作品化したいと、野望を抱いていますが・・・
さてそんな私の(自称)面白い夢も、稽古が忙しくなってくると現実に近くなります。というか、登場人物が、劇団員になってくるのです。
昨日は久保村牧子さんが出てきました。
内容、
一階の稽古場(それほど広くなくブルーの絨毯が敷いてある) 
電気はついておらず。
入り口の扉半開き。
気になり中を覗く。
薄暗い部屋の中、一人彼女は私のズボンを一生懸命羽織ろうとしていた。
丁度、カーディガンを羽織るみたいにして、、、。
本来、足を通す所に手を通そうと、羽織るには無理のある、私のズボンに。
何故? 牧子さん・・・
結局牧子さんは、部屋を覗いている私には気づかず、舞を舞う様に激しく私のズボンを操りながら、足を通す所に手を通そうとし続けていた。
そんな夢を見た次の日の稽古場。
出てきた人に会うと、現実では起きてない事があたかも現実だったような感覚に襲われる。
その人の大事な秘密を知ってしまったような・・・。
 ある意味危険。現実逃避? あぁせめて夢くらいは稽古場から離れたいものです。夢の中で作品ができていてもしかたないのです。そして時間だけは私の夢と関係なく刻々と進みます。
明日は香川から一時帰京の安田さんを交えての通し稽古です。

 そういえば去年「銀河鉄道の夜」の稽古中、名久井さん、野々下さんと私の3人で小さなお風呂につかり、二人からのダメだしを受けたなあ(という夢エトセトラ)。

植田麻里絵

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