06/12/08

YAMANOTE TRIP

おやっさんの演出

わかってるつもりだけど、つい忘れてしまいがちなことや、当たり前だけど難しくてあきらめてしまうこと。をおやっさんにしつこく言われる。

山の手の現場ではあまり言われないこと、多分当たり前のことだからいまさら言わないこと。

たとえば、「人に見せるために演じない。」「台詞は用意されたものじゃなくそのときに思いつくものだ。」「演技は反応である。」エトセトラ・・エトセトラ。
何回も何回も同じことを言う。もうわかったよ。と思ってから、はたと気付く。
自分が演技をつけるとき「何回も同じ事を言わせないで」と言ってしまっていたことに。大事なことだから何回も言うのだ。

おやっさんは元気がいい。無茶苦茶元気がいい。稽古場の誰よりも大きい声でしゃべり、誰よりも動く。すごい!しかも疲れをしらない。しんどい顔を見せない。このおやじ一体いくつなんだ?
多分おやっさんはすごく準備してる。そして、それを俳優をみながら現場でぶちこわしてる。頭が高速回転している。
でも、それを見破られない。

自分が演出するときと比べる。反省だ。当たり前だよ。大物演出家なんだから!でも勉強になる!

おわかりのようにおやっさんとはチェシラック氏のことである。日本語がわからないのをいいことに、自販機でジュースを買うおやっさんに「ここにお金入れてボタン押すんだよ、おやっさん。」などとタメ口をきいています。内緒にしといてください。

倉品淳子

06/12/08

YAMANOTE TRIP

コキ、ジジュチョウ

ども、山田宏平です。
イヴォナ稽古もはや4日目。サクサクとシーンづくりが進み、じわじわとこの作品の世界が皆の身体に馴染んで来ているのがわかります。まだまだですが。
われわれがポーランド語を使う頻度も増え、どんどんわかる単語も増えています。彼らも日本語とポーランド語の似た言葉を見つけてはゲラゲラ笑っています。今日の彼らのツボは「これはこれは」というセリフが向こうの「F○CK!」に相当する言葉に似ているというものでした(ちなみに僕らのツボは彼らの会話にやたら出てくる「ヤスダ(正確にはヤスダン?)」)。

「連想ゲーム」ばりの無意味な繰り返しはこの辺にして。

今日ようやくチェシラック氏に名前を覚えてもらいました。
ちなみにいち早く覚えられていたのは浦くん。でも「コウキ」じゃなく「コキ」なんですけどね。彼の役名「侍従長」がチェシラックお気に入りのフレーズなのか、この役名だけ日本語で呼びたがります。
次が大久保さんかな。「ミチーコー」に対するときのチェシラック氏の表情は他の俳優に接するときとちょっと違う気がします。
同点で倉品さん。稽古初日からバンバンポーランド人に話しかけていた成果でしょう。

斉木くんと僕は今日ようやく名前が定着した様子。
昨日までは「カズ…フィリップ(斉木の役名)」「んー(数秒考えて)…ツィリル(僕の役名)」でした。んー(数秒)ってなんだよ! と密かにやさぐれていたのですが、昨日の夜ぐらいから「コー…んー(数秒)…ツィリル」になり、
今日「コヘ」→「コーヘー」に進化しました。
ちょっと嬉しい。

まだ一人名前が挙がっていないひとがいますが、あの人は大丈夫です。稽古場でも圧倒的に無口ですが演技できちんとチェシラック氏と対話しています。公演が終わる頃には「サムライ」と呼ばれていることでしょう。
ね、王様(王様のまたの名はファウストとかアーロンとかいいます)。

実は今日、とてもやさぐれた事件(?)があったのですが、その話はまた次の機会に。

山田宏平

06/12/07

YAMANOTE TRIP

休む間もなく

再び森下の稽古場に戻ってきました。
中は少し肌寒く、暖房も入れて乾燥した空気の中、「王女イヴォナ」の稽古をやっています。トリップの稽古を始めたころ滝のように汗流していた夏が遠い昔のようです。
「王女イヴォナ」、カットしているとはいえ、結構長い戯曲です。以前読み合わせをしたときは普通に読んだだけで1時間40分くらいかかってましたが、演出家チェシラック氏の緻密な稽古のもと、きっちり芝居を作っていくとなるともっと長くなってしまうような気がしてなりません。でも内容は面白いですね。あんまりむずかしいこと考えなくてもこんなすらすら面白く読める戯曲もめずらしいかもです。作品に立ち上げてホントに面白い舞台にしたいと思います。
6人しか出ないので、一人当たりのセリフの量は当然多くなります。僕を含め全員がまだまだセリフが入ってない状態。現在頭の中は容量オーバー、先週までやってた「ファウスト」の膨大なセリフをどんどん忘れながら新しいセリフを入力している状態です。
皆様お楽しみに。

山本芳郎

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