06/11/02
「話しかけたいのに」
ども、山田宏平です。
痩せたとか口数が減ったとか書かれていますが、基本的に元気です。
3公演で元気な姿をお見せできると思います。
さて稽古も佳境に入ってきました。
今回は3公演の稽古を同時進行させています。
なのでシーン稽古やら打合せやらの予定を合わせることにみな四苦八苦。
そのアプローチのスタンスにはなかなかに個性が出ています。例えばこんな…
○断固初志貫徹派
倉品さんと浦くん。「ちょっとよろしいですか」の低姿勢で入り込み、話しを済ませるまでは立ち去らない。
その信念こそがシーンを立ち上げるために不可欠。尊敬します。
○アピール派
「あのシーンやりましょう! いやもうやーらないとやーばいっすからー」と
四六時中情熱的に自分の関わる場の稽古の必要性を訴える山口さん。
彼女の熱意は岩をも動かす…はず。
○泰然自若派
山本さん。心の中はどんなに焦っていようがまったく表に出さず、自主稽古に専念しています。
○機を逃さない派
別シーンの稽古をし終えて息をつくそのまさに一瞬に「このあとシーン1合わせませんか」
と絶対に断れないタイミング・有無を言わさぬ調子で声をかけてくる大久保さん。
その呼吸読みの見事さは芝居にも出ています。
○右往左往派
新人女優越谷さんが連日山本さんに話しかけるタイミングを探っては逸して稽古場をうろつくさまは涙を誘います。
優しい言葉のひとつもかけてあげたくなります。
○演技派
野々下くんや鴫島くんがシーン稽古をやりたいときは、
普段よりもワントーン声の調子を落とし、緊張した調子で交渉してきます。
そのせいかとても断れない雰囲気が出来上がります。
○釣り人派
あまりにアプローチしてこないので、「あのシーンやらなくて大丈夫かな」とこちらが心配になって声をかけると
「あたしもすごくやりたかったんです」と切々たる声で返答してきて稽古の予約をとる根本さん。
○迷子派
いいたいことがあるときは遠くからじーっとこちらを見てくる新人女優高橋さん。
その捨て犬のような目つきになんでも聞いてあげたい気にさせられます。
○アメーバ派
他のシーンの稽古にするりと入ってくる岩淵くん。しかし自分の場面に持ち込む前にするりと姿を消します。
○番外
他人の会話に「ぜんぜん関係ない話なんだけどさ」と言って割り込んできて本当に関係ない話をした挙句、
最後に「あ、そういえば」と本題を切り出す策士、演出助手小笠原さん。
こんな連中の希望を連日まとめあげているのが稽古スケジュールを担当する川村くん。
その苦労のせいかもともと濃い髭がさらに濃く…
いまなら「ロビンソン・クルーソーが似合う日本人ベスト10」に間違いなく上位でランクインするでしょう。
そういや川村の希望は聞いてあげてないな、誰も…