13/11/19

社会人WS

いそがしい社会人のためのワークショップ 第六弾 リポート8

いよいよ来週、発表会です。
この日までに、我々スタッフは大まかな構成案を考えました。

今回皆さんが発表するものは、「構成演劇」と言います。《ルパム》《エチュード》《ものまね》《ショート・ストーリーズ》といろいろなメニューに取り組んできましたが、基本的にはそららの中から出て来た面白い作品を選び、組み立てていきます。全体を通して一つの物語ではなく、一人一役でもありません。趣きの違うものが色々と見られるのが面白いところ。例えて言うならば、幕の内弁当といったところでしょうか。

この日皆さんには 、構成案と共に今回採用されたシーンや小作品をお伝えしました。また、一部のメンバーには新作シーンのオーダーも。《ものまね》が採用されなかった方々は、悔しかったようです。

全体の流れを確認した後、《ショート・ストーリーズ》や《ものまね》など各作品を復習したのですが、これにはかなり手こずりました。発表した時のキャラクター設定や感情の流れを忘れてしまい、起きるべき出来事が起きなかったり、言葉だけのやりとりになってしまいました。感覚を再現することは本当に難しいものです。何が問題なのか皆で検証ながら終了時間ギリギリまで取組みました。

本番まで残り一回です! 頑張って面白いものをお見せしたいです。

三井穂高

13/11/13

社会人WS

いそがしい社会人のためのワークショップ 第六弾 リポート7

いよいよ、残り4回となりました。
最終発表会に向けて、今までやったメニューを、ルールを変えたり設定を加えたりしながらおさらいすることが多くなっていきます。

身体が寒さで縮こまっているため、念入りにマッサージしてからのスタートです。
前半は、エチュードを中心に行いました。最初は家族ゲームです。前回と違い、家族がどんどん増えていくというもの。2人が何らかの家族のシーンを即興で作り、そこへ別の人が全く新しい家族のシーンを持ち込んで、最初の2人はその家族に便乗します。4番目、5番目のメンバーも同様に新しい設定の家族シーンをやり始めますので、どんどん人数が増えながら、変わらなければなりません。かなり難しいエチュードです。面白かったのは、言葉だけで埋めようとせず身体が伴っているものでした。本箱をくくりつける途中だったり、皆でメガネを探す家族が印象に残りました。最後には参加者全員での大家族が出来上がりました。

前回やってみて面白かったので、引き続き「過去の自分から今の自分へ」「未来の自分から今の自分へ」というテーマで、語ってもらうエチュードも行いました。皆さんで半円になり、一人は真ん中に立ってもらいます。真ん中の人は誰か相手を決め、自分だと思いながら話しかけます。前回は30秒の中でひたすら喋りつづけましたが、今回は言葉に込められた思いを大事にするため、

○話しかけたくなるまで喋らなくていい
○一言だけしか話せない(その言葉は何度言っても良い)

という決まりでやっていただきました。一言しか発言出来ないことに最初は戸惑っていましたが、あえてそういった制限を加えることで内側にエネルギーが溜まっていくのが感じられたよ うです。「目は口ほどに物を言い」と言いますが、目だけでなく体全体からそのサインは滲み出てくるものだと思います。前回に比べ、より丁寧にその作業を行ったため、重みのある時間となりました。ある参加者は、過去から今の自分にむかって「バカ…」と繰り返していました。それが字面通りではなく、様々な思いが込められているように思われ、ぐっときてしまいました。

最後は《ルパム》です。今までに創作した《歩行》や振りと、今回新たに作ったものを組み合わせ、ちょっとしたシーンにしました。これは最終発表会で使いたいと思っています。

ワークショップ終了後、有志で焼肉を食べに行きました。そこでは自ずと熱い演劇論に! やはり皆さん、活動の場を探しているようです。他にも、このメニューをもう一回やりたいとか、宿題を出してほしいなど、今回のワークショップに非常に興味を持って参加されていることが分かりました。これらの言葉を真摯に受け止めて、今後もワークショップを展開していきたいと思います。

三井穂高

13/10/28

社会人WS

いそがしい社会人のためのワークショップ第六弾 リポート6

このワークショップも六回目、折り返し地点にきました。エチュードや《ものまね》《ルパム》など、盛り沢山のメニューをおこないました。

参加者の皆さんがとても意欲的に取り組んでいるので、新しいエチュードが生まれました! 「家族椅子取り合戦」という本来はゲーム形式のエチュードの変形です。
メンバーは全部で8人。ペアになり、どちらかが動くだけ人、もう一方は声だけを出す人に分かれてもらいます。動く人4名は父・母・子ども2人の架空家族を動きだけで演じ、声を出す4名はペアになっている人のかわりに話すというもの。動き担当の人は他人に声を出してもらうため、ただ家族を演じるよりも、演技に無駄がなく分かりやすくなっていました。声をあてる人は、始めはひたすら喋ってしまいましたが、段々コツが掴めてきたようで、体の動きやエネルギーに沿った声を出すように意識しています。体と声を分けることでそれぞれの必然性を少し感じていただけたようです。

《ものまね》発表も行ないました。この課題、実は劇団員でも結構大変なんですが、どの方も忙しい中しっかりと準備されていたようです。小道具や衣裳まで準備している方も多数いらっしゃいます。中々見応えのあるものが出来上がりました。是非、発表会には幾つかの作品を載せたいと思います。

《ものまね》の面白いところは、演者がどういう人に興味があり、その人のことをどう思っているかが透けてみえるところです。つまり、他者を通じて本人を知る。観客だけでなく演者自身も見たことのない自分を発見します。

残り一時間で《ルパム》も作りました。まず一人一人、「未来の自分から今の自分」もしくは「過去の自分から今の自分」に向かって30秒話してもらい、共感出来る人同士でチームを組みます。話の中でキーワードを決め、動きを考えました。

始めの30秒トークが思いの外面白かった! 皆さん、自分にかなり不満がたまっているようですね。「何やってるんだよ?! 」と嘆いていらっしゃいました。体を動かして面白い動きを探る取り組みではなく、キーワードから動きを創造する。短い時間で新しい試みにも関わらず、構成までおこなってもらい発表。様々な想像が膨らむ内容になりました。

次回は二週間後です。どんな事が起きるのかとても楽しみです。


三井穂高

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