13/12/20
『少しおかしな事』
ある日、道行く2人のサラリーマンの「お前の営業は強姦のようだからな。頼りにしているぞ」と、揚々と出勤している姿。
電車のつり革に傘をぶら下げボクシングを始める男。
満員電車内で無理矢理化粧を直そうとした結果、なかなか致命的な顔に仕上がる女性。
何も映っていないノートパソコンを膝に、何やら腕組をしながら1時間近く考え事をしている男。
横断歩道を渡るときふと前を見ると8割近くの人がスマフォを見ながら突進してくる光景。
別れ話でも切り出されたか、往来にも関わらず本気で喧嘩をする男女。
道路の真ん中で寝ている人、畑に車がひっくり返って突っ込んでいる光景。
少し興味をもって何となく観察してみると面白くて続きが気になるような少しおかしな事は何時だって存在している。そしてそれがたとえ本人たちが気づいていなくても、いかに偶発的な出来事であったとしても、誰かを引き付けているようなことには全て劇的な何かが起きていると言っても良いのではないか。さらにそれを上手く自分のネタとして何とか上手く取り込めれば良いのではないか。
そして今日も少しおかしな事に出会えることを楽しみにしている。
鯉渕翼